b 視覚障害体験・五感覚醒

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    ネットやスマホなどに囲まれた便利な生活の中で、私たちは自分が持つ五感の豊かさを忘れがちです。
    五感を覚醒させるにはどうしたらいいでしょうか。
    答えの一つが視覚障害体験です。

    あなたも視覚障害体験により五感を活性化させてみませんか。
    障害や病気を持つ人の立場に一歩近づいて みませんか。
    自己の存在と知覚の多元性に、目を向けてみませんか。


障がいや病気を持つ人の立場を学び、共に考え、行動を起こすために


    
健康で当たり前に生活する人が、障害や病気を持つ人の立場を学ぶにはどうしたらよいでしょうか。1991年に米国イリノイ大学で模擬患者の試みに出会って以来、著者は擬似的な疾病体験に関心を持ち始め、94年、長崎大学医学部理学療法部で行われて来た高齢者体験に出会いました。ホームセンターから購入したプラスチック製の雨どいを曲げて体に装着し関節の動きを制限したり、水中眼鏡のプラスチック・レンズをサンドペーパーでこすって見えにくくし、それを装着して行う手作りの体験は興味深いものでした。しかし体の機能は一部分が障害されてもつらいものです。複数の機能制限を“高齢者体験”として組み合わせる前に、より深く個々の障害の意味を学ぶ必要はないでしょうか。そう考えた著者は、長崎県身体障害者更正指導所におられた太田勝代氏に、1994年11月に永井和子氏を紹介していただき、視覚障害の世界に目を開かされました。1995年1月から永井氏の指導で視覚障害を体験したことは、著者の障害研究の原点になっています。
    
アイマスク体験が、医療と社会について学ぶ実習に適していると気づいた著者は、1995年夏から学生実習にアイマスク体験を取り入れ、1996年6月の第5回視覚障害リハビリテーション研究会で、学生T君に成果を発表してもらいました。同研究会でお会いしたのが山田信也氏です。翌1997年に福岡へ仕事の場を移した著者は、山田氏の援助を得てアイマスク実習を発展させ、現在に至っています。この間100名以上の医学部学生に同実習を体験してもらい、確実な手ごたえを得て来ました。 

     1999年の実習では学生N君が印象に残っています。実習発表会で最後に登場したN君は「自分たちがこの実習から学んだことは要するに・・」と述べたあと、赤いチョークを取り上げ、黒板一杯に“愛”と書いてくれました。学ぶ人にかけがえのない印象を残すアイマスク実習は、今後ますます広く取り入れられていくでしょう。以下の冊子が特にアイマスク体験の最初の段階で、体験をより有意義なものにするために役立つことを願っています。 

    
視覚障害体験は、小学校から大学院まで、いろいろなレベルで、そのレベルに合わせた問題提起を行うことができます。小学生の場合は、まず以下をご参照ください。



 以下は大学院生を対象に行った例です。

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Masaki Moriyama,
2010/02/04 20:06
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